パキシル

グラクソスミスクライン社（Glaxosmithkline）のパキシルは、ストレスなどで起こる不安症やうつ病、パニック障害などに処方される治療薬です。セロトニン再取込み阻害剤と呼ばれており、Selective Serotonin Reuptake Inhibitorの頭文字をとり、SSRIと略称されます。日本国内の病院でも処方されていることから知名度も高く、抗うつ薬や抗不安薬の中で人気があります。主成分であるパロキセチンは脳内においてセロトニン系の神経にだけ選択的に働きます。セロトニンの濃度を上げることで神経の伝達を良くし、抗うつ効果が発揮されます。セロトニンが極端に欠乏すると朝の目覚めが悪くなったり寝つきが悪くなったり、精神のバランスが崩れてイライラしたり怒りやすくなってしまいますが、パキシルが気持ちを楽にして意欲を高める為、心や身体の不調を落ち着かせるサポートをしてくれるでしょう。

パキシルは症状により服用量が異なります。
用量を増量するときも必ず医師や薬剤師にご相談ください。

うつ病、うつ状態

一日1回夕食後に20～40mgを服用してください。1回10～20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量してください。尚、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減してください。

パニック障害

一日1回夕食後に30mgを服用してください。1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量してください。尚、症状により1日30mgを超えない範囲で適宜増減してください。

強迫性障害

一日1回夕食後に40mgを服用してください。1回20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量してください。尚、症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減してください。

社会不安障害

一日1回夕食後に20mgを服用してください。1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量してください。尚、症状により1日30mgを超えない範囲で適宜増減してください。

外傷後ストレス障害

一日1回夕食後に20mgを服用してください。1回10～20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量してください。尚、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減してください。

パキシルはうつ病やうつ状態、パニック障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害（PTSD）などの症状を改善する効果があります。セロトニンという脳内物質を増加させることで精神が落ち着き、不安やイライラが緩和されます。

副作用については吐き気、食欲不振、口の渇き、便秘、下痢、眠気、性機能障害などがあります。身体に異常を感じた際は使用をやめ、医師にご確認ください。

パキシルを服用した後は判断能力が低下する為、車の運転などはしないでください。飲み忘れた際には気づいた時に服用してください。ただし、次の服用時間が近い時は忘れた分は服用しないでください。症状に合わせて薬の用量が異なる為、医師の指導をよくお守りください。飲酒との併用は作用を必要以上に強くする恐れがあり大変危険です。絶対にやめましょう。妊娠中もしくはその可能性のある方や持病やアレルギーのあるの方は、使用前に医師または薬剤師にご相談ください。

パキシルはパーキンソン病治療薬のセレギリンや安定薬のピモジドとの併用が禁止されています。また、併用注意薬として、安定剤、トリプタン系片頭痛治療薬、三環系抗うつ薬、抗不整脈薬、セイヨウオトギリソウ（ セント・ジョーンズ・ワート）含有食品などがあります。飲み合わせに注意が必要なものが多くある為、持病をお持ちの方や市販薬を服用中の方は医師または薬剤師にご確認ください。

パキシルはペットや子供の手の届かないところに保管してください。高温多湿を避け、直射日光の当たらない所に保管してください。

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