ベントリン喘息薬

イギリスのロンドンにあるGSKファーマ社が開発したベントリン喘息薬は、喘息発作の気管支拡張剤です。ベントリン喘息薬の有効成分であるサルブタモールは、β2アドレナリン受容体に結合してGタンパク質の構造を変化させ、アデニル酸シクラーゼを活性化させることで、アデノシン三リン酸（ATP）を環状アデノシソーリン酸（cAMP）に変化させます。この環状アデノシソーリン酸は、プロテンキナーゼ（PKA）を活性化させ、喘息の発作時に吸入することにより気管支平滑筋を弛緩し、気道を広げて呼吸を楽にする効果があります。心臓への負担も軽く、急な発作に適しており気管支喘息や慢性気管支炎、肺気腫や肺結核の治療に使用されています。ベントリン喘息薬は錠剤タイプの喘息薬よりも即効性に優れていて、水などがなくてもそのまま使用ができるので外出時でも簡単に使用することができます。サルタノール吸入薬と同等の効果を持ちながらも、サルタノール吸入薬よりもリーズナブルな価格で購入ができるのでコストパフォーマンスも優れています。

ベントリン喘息薬の吸引薬剤セット方法及び、吸引方法、使用量の目安は以下の通りです。
【セット方法】
・差し込む前に吸入器本体（インヘラー）をよく振ってください。
・吸入器をしっかりと差し込んでください。
・喘息の発作が起きたら薬剤を吸引機から吸い込んでください。
※1本で大人2回吸引（100回分）子供1回吸引（200回分）

【吸引方法】
・ご使用前によく振ってください。
・息を吐いて舌を下げ、喉を広げた状態にしてください。
・マウスピースを口に入れて息を吸い込みながら底を押し、吸入してください。（吸入後は3～4秒程度、息をとめてください。）
・最後に、ゆっくりと呼吸を元に戻してください。

【使用量の目安】
・喘息の発作が起きた際に吸引を行ってください。
・大人は1回に2吸引、子供は1回に1吸引までとしてください。

ベントリン喘息薬はβ2受容体刺激作用により、気管支を拡張することで息切れなどの気道閉塞による諸症状を改善する効果があります。気管支喘息や小児喘息や肺気腫、急性気管支炎や慢性気管支炎や肺結核の治療に使用されています。また、ハウスダストや花粉などのアレルギーや排気ガスなどによって起こる喘息や、ウイルスの細菌によって起こる気管支炎にも効果があります。

主な副作用は、心悸亢進や振戦や頭痛、不整脈や脈拍増加や気動刺激症状や血圧変動などが起こる可能性があります。使用してから身体に異常を感じた場合はすぐに使用を止めてください。使用を止めても症状が治まらない場合はお近くの病院にご相談ください。

ベントリン喘息薬は、口腔内への吸入投与のみにご使用ください。通常、持続時間が3時間あるので、その間の吸引は控えてください。一日の最大量は大人は8回までの吸引として子供は4回までの吸引としてください。症状や年齢によって用量が異なりますのでよく確認してから使用してください。

ベントリン喘息薬には併用禁忌薬はありませんが、併用注意薬があります。
・カテコールアミン系アドレナリン作動薬
アドレナリン作動性神経刺激の増大により不整脈を起こす可能性があります。

・キサンチン誘導体や副腎皮質ステロイドやキサンチン系利尿薬
アドレナリン作動性神経刺激の増大させることと、尿細管でのカリウムの排泄を促す為に血清中のカリウム値を低下させる可能性があります。

他にも、サルブタモールに対して過敏症の既往歴のある方や甲状腺機能亢進症の方や心疾患のある方、高血圧や糖尿病の方、妊娠または妊娠の可能性がある方や授乳中の方は、使用される前に担当の医師に相談してから使用してください。

ベントリン喘息薬を保管する際は、直射日光や高温高湿の場所は避けて日の当たらない涼しい場所で保管して下さい。また、小さなお子様の手に届かない場所に保管してください。