シプロフロキサシン点眼薬

シプロフロキサシン点眼薬は、結膜炎や角膜炎、麦粒腫（ものもらい）を含む眼瞼炎といった細菌性の感染症の治療に用いられる点眼薬です。80年以上もの歴史を誇るインドの大手製薬会社シプラ社（Cipla）が開発を手掛けました。有効成分のシプロフロキサシンは、高い抗菌作用を持つニューキロノン系の抗生物質です。細胞分裂を繰り返す細菌に対し、その過程で必要なDNAの複製を阻害することで増殖を防ぎます。細菌による感染症は、元々特定の症状を発症しやすい体質の方もいれば、疲労や体調不良などが重なったタイミングで発症してしまう方もおり、治療方法も人それぞれ異なる場合が多いです。特に目の疾患となると、体調だけでなく見た目にもはっきりと変化があらわれてしまう為、一刻も早く治ってほしいと焦る方もいらっしゃるかと思います。シプロフロキサシン点眼薬は薬剤が素早く病巣へと浸透する為、迅速な効き目が期待できます。また、内服薬と比べて全身性の副作用が出現しにくいのも特長です。

参考サイトについて

お薬ラボでは商品の説明書の和訳や以下のサイトなどを参考にして記載しております。
医療医薬品：シプロフロキサシン
Wikipedia：シプロフロキサシン

シプロフロキサシン点眼薬は、症状によって用法・用量が異なります。詳細は専門の医師にご相談ください。

・細菌性結膜炎や眼瞼炎の場合
使用開始一～二日目は2時間ごとに1回1滴を、三～七日目は4時間ごとに1回1滴を点眼してください。

・角膜潰瘍の場合
使用開始初日は、最初の6時間は15分ごとに1回2滴を、6時間以降は30分ごとに1回2滴を点眼してください。その後、二日目は1時間ごとに1回2滴、三～十四日目は4時間ごとに1回2滴と、徐々に使用量を減らしていきましょう。

有効成分のシプロフロキサシンは、細菌のDNAの複製を阻害することで抗菌作用を持つニューキノロン系の抗生物質です。細菌性の結膜炎や角膜炎、眼瞼炎などの症状を改善させる効果があります。

主な副作用として、かゆみ、めまい、頭痛、吐き気、眼内異物感などが報告されています。稀に起こる重篤なものでは、ショック、振戦、口内炎、白血球もしくは赤血球の減少、重い皮膚・粘膜障害や間質性肺炎などが報告されていますが、頻度は分かっていません。使用後、身体に明らかな異常を感じた場合は、すぐに使用を中止して医師による診断を受けてください。

使用期間中に症状が治まったと感じた場合でも、自己判断で使用を中止せずに医師の指示を仰いでください。他者との兼用は控えましょう。コンタクトレンズを使用している方は点眼前に取り外してください。再度コンタクトレンズを装着する場合は、点眼から15分以上の間隔が必要です。シプロフロキサシン点眼薬はソフトコンタクトレンズを変色させてしまう場合がありますので注意しましょう。

以下に該当する方は使用できません。
・配合されている成分に対して過敏症の既往歴がある方
・呼吸器や皮膚、消化器に障害がある方
・循環器障害で治療中の方

また、以下に該当する方の使用には注意が必要です。必ず事前にかかりつけの医師へ相談しましょう。
・腎障害がある方
・てんかんを起こしやすい方
・妊娠中の方または、妊娠の可能性がある方
・授乳中の方

シプロフロキサシン点眼薬の併用禁忌薬は現在報告されておりませんが、以下の薬剤との併用には注意が必要です。
・ケトプロフェン
・チザニン塩酸塩
・チザニジン

直射日光、高温多湿な場所を避けて保管してください。お子様やペットの手が届かない安全な場所に保管してください。