うつ病とは?

うつ病は、発症すると何もしたくない、疲れやすい、眠れない、といった日常生活に支障をきたす症状があらわれる気分障害の一種です。
身体的な基準で診断される疾患とは異なり、原因の大部分が精神状態に依存することから、診断時には「DSM-5」と呼ばれる専用のガイドラインを参照する場合が多いようです。

気分障害は、気持ちが極端に落ち込むうつ状態と、反対に過剰な興奮や攻撃性が生じる躁状態に分けられます。
また、どちらか片方の症状のみが発現・持続する場合には単極性障害、双方を繰り返すような症状が見られる場合には双極性障害と呼んで区別します。
ただし、うつ状態が見られず、躁状態の症状のみが強くあらわれるケースは非常に稀です。
大抵の場合はうつ病のみの発症(単極性うつ病)か、双極性障害と診断されます。

日本ではおよそ15人に1人がうつ病を経験していると言われるほど、身近で危険な疾患なのです。

参考:日本うつ病学会「日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅱ.うつ病(DSM-5)/大うつ病性障害 2016」

主な症状

うつ病の症状は多岐に渡りますが、概ね以下のような症候があらわれるケースが多いとされています。

  • ひどく憂鬱な気分になる
  • 全ての事柄に対して関心や意欲がなくなる
  • 慢性的に眠れなくなる
  • 倦怠感が取れない
  • 強い自殺願望に襲われる(希死念慮)

うつ病の症状は憂鬱・不眠・倦怠感などがあるこれらは、いずれもうつ病以外の原因でも起こり得る症状です。
その場合には時間経過で少しずつ回復していきますが、うつ病が潜んでいる場合にはなかなか改善の兆しが見られません。
日常生活に支障をきたすような症状があまりにも長く持続したり、何度も繰り返し発症したりするようなことがあれば、早めに医療機関を受診しましょう。
なお、うつ病の診断は非常に難しい為、受診の際は専門医のいる医療機関を訪ねることをおすすめします。

初期症状・自覚症状

気持ちの浮き沈みが激しい食欲がない些細なことでイライラしたり泣きたくなったりする急激な体重の増減が見られる飲酒量が増えた疲れているのに眠れないといった症状が2週間以上継続している場合には注意が必要です。
上記は全てうつ病の初期症状として知られているものであり、放置すると更なる心身の不調へ繋がる恐れがあります。

しかし、うつ病は本人の力だけでは自覚できないケースが多いです。
すぐ治るだろう、自分の行いが原因で起こっている一時的な不調なのだろう、このくらい誰だって感じているものだろうなどと思い込み、手遅れになるまで抱え込んでしまう方が増えています。
自覚するのに勇気が要る疾患ですので、明らかに様子のおかしい知人を見かけたら、家族や友人、職場の同僚といった身近な人々が親身に話を聞き、本人へ可能性を示唆すると、1歩踏み出すきっかけになるかもしれません。

うつ病の原因

うつ病の原因は脳の不調により指令が全身へ上手く伝わらないうつ病のメカニズムは未だ解明されていません。
一説では、脳の不調が関わっていると言われています。
何らかの原因で神経伝達物質の働きが弱まると、脳からの指令が全身へ上手く伝わらなくなり、感情のコントロールが難しくなる、とのことです。
特に、以下のようなケースに該当していると、それらが引き金となって発症する可能性が高まります。

性格

うつ病は、責任感が強い方や真面目な方、几帳面な方ほど発症しやすいとされています。
ご自分の限界を超えて頑張ってしまったり、些細なことを考え過ぎてしまったりすることで、着実にストレスが蓄積されていくのです。
いきなり性格を変えるのは難しいですが、たまには肩の力を抜き、頭を空にしてリフレッシュする時間を作ってみましょう。

環境

人間関係、仕事の適正、大切な人との死別、離婚、転職、引っ越しなど、ご自分が置かれている環境または、その環境の変化が大きなストレスへ繋がるケースも多いです。
周囲に上手く順応できず、簡単に弱音を吐ける状況でもない場合、毎日の生活の中で徐々に神経が磨り減っていくような苦痛を感じます。
許容量を超える前に、ご自分が楽に過ごせる環境を作る、相談に乗ってもらうといった改善策の検討が必要です。

遺伝・疾患

医学的な根拠は薄いものの、発症リスクのうちの1つとして遺伝が関係しているとも言われています。
血縁者にうつ病の罹患歴のある方がいると、ご自身が発症する可能性が高まる傾向にあるようです。
また、癌や心不全、心臓発作、脳卒中、パーキンソン病、認知症、甲状腺の病気、糖尿病など、他の疾患がきっかけでうつ病を発症してしまうケースもあります。

薬物

お薬の副作用によって発症する薬剤性うつ病も確認されています。
神経や精神状態へ影響を及ぼす恐れのあるお薬を利用する場合には、十分に注意しましょう。
薬剤性うつ病は、原因となっているお薬の利用を中止すれば徐々に改善される為、かかりつけの医師としっかり相談してください。

アルコール

うつ病による気分の浮き沈みを解消するべくお酒を頼り、日に日に摂取量が増えてアルコール依存症まで発症してしまった、というケースも珍しくありません。
どちらも精神状態が不安定になる傾向がある上、治療に時間がかかるので、併発すると非常に危険な組み合わせです。
最悪の場合、うつ病による希死念慮がアルコールによって増長される恐れもあります。
治療に踏み出す際は、先にアルコール依存症の治療、すなわち断酒を勧められることが多いです。

参考:厚生労働省「アルコールとうつ、自殺」

うつ病の治療方法

うつ病の治療には、薬物療法や精神療法、そして心身の休養が有効です。
詳しくみていきましょう。

薬物療法

うつ病の薬物療法は抗うつ剤・睡眠薬・抗不安薬などが処方されるうつ病の治療には、症状や体質に合わせた抗うつ剤が適用されます。
現在流通しているのは、SSRI、SNRI、NaSSA、三環系抗うつ剤、四環系抗うつ剤の5種類です。
その他、症状によっては睡眠薬や抗不安薬などが処方される場合もあります。
うつ病の症状改善には時間がかかりますので、数ヶ月~数年単位で継続的に使用していくことが重要です。

精神療法(心理療法)

うつ病の精神療法(心理療法)は専門医やカウンセラーと原因や解決方法を探っていく専門医やカウンセラーの管理の元、うつ病と向き合って原因や解決方法を探っていく治療方法です。
身近な人への相談では主にストレスの軽減効果が見込めますが、こちらでは医学的な観点からのアプローチを実施してもらえます。
認知行動療法や対人関係療法などを通じて、症状の改善や再発の防止を目指せるでしょう。

心身の休養

うつ病の治療で大切なのは心身の休養うつ病治療で大切なのは、何よりもまず心身を休ませることです。
ストレスの原因となるものから距離を置き、趣味があれば思い切り楽しむ時間を作り、美味しい食事を摂り、しっかりと眠る。
そうして心身にゆとりを作ることで、少しずつ不調が改善されていきます。

その他、運動療法や高照度光療法、修正型電気けいれん療法、経頭蓋磁気刺激法などの治療方法を検討する場合もあるようです。

健康に過ごす為に

うつ病患者のうち、およそ6割の方は治療終了後に再発すると言われています。
発症と再発を予防する為にも、心身へ過剰な負担をかけない生活を心掛けましょう。

うつ病の発症と再発を予防する為には心身へ過剰な負担をかけない生活を生活習慣が不規則あるいは偏っているという自覚がある方は、まず生活のリズムを整えることから初めてみてください。
起床後に太陽光を浴び、日中に活動して程よい疲労を感じ、入浴して身体をリラックスさせ、十分な睡眠時間を確保できる時間帯に眠る、という生活を習慣化させることができれば、ストレスの大幅な軽減が期待できます。
睡眠時には、直前にスマホやPCなどの画面を見ないようにした上で、部屋を暗くすると、脳が休みやすくなるでしょう。

また、一日3食の規則正しい食事適度な運動も、健やかな生活には欠かせません。
特に自律神経の乱れは心身の不調を招きやすいです。
食事・運動・睡眠のバランスを取ることが、心身の健康への第一歩となります。

強いストレスを感じる場面があった際は、遠慮せず誰かに相談してください。
自分の気持ちを吐き出すことで、頭や心が整理されて気持ちが楽になるケースは多いです。
決して自分独りで抱え込まないようにしましょう。

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