セロフロインヘラー（アドエア）

インドのシプラ社（Cipla）が開発した吸入器であるセロフロインヘラーは、長時間作用する気管支拡張剤とステロイド性抗炎症剤と呼ばれる薬を両方含んだCOPD治療配合剤・喘息治療配合剤です。アドエアのジェネリック医薬品であり、ロタヘラー（吸引口）とロタキャップ（吸入薬）を組み合わせて使用する商品となります。有効成分フルチカゾンプロピオン酸エステルとサルメテロールキシナホ酸塩が気道の炎症を抑えて気管支を拡げるので、喘息や慢性閉塞性肺疾患の症状が緩和され、呼吸が楽になります。1回の吸引での効果継続時間は12時間ほどで、発作の起こる頻度を軽減できることから世界中でとても人気があります。セロフロインヘラーは急な喘息発作などを止めるお薬ではなく、長期使用することで発作を予防する為のものです。気管支喘息で苦しい方や慢性閉塞性肺疾患（慢性気管支炎・肺気腫）の諸症状の緩和におすすめです。

一日2回、12時間おきに吸引をしてください。予防として毎日規則的に吸引することをおすすめします。

【吸入薬剤のセット方法】
1.吸入器の穴にロタキャップを奥までしっかりと差し込みます。
2.吸入器のマウスピースを持って、吸入器の底を回してください。
3.錠剤が粉末状になると、使用可能です。
※セロフロインヘラーは1本で約30回分（1ヶ月）です。

【吸引方法】
1.苦しくない程度に息を十分吐き出します。
2.吸入口を軽く歯でくわえます。
3.息を吸い込み始めると同時に、ボンベの底を1回しっかり押して、薬をゆっくり深く吸い込みます。一度に2回以上噴霧して吸入しないでください。
4.そのまま口を閉じてゆっくり5つ数える間、息を止めます。
5.ゆっくり息を吐き出し、元の呼吸に戻してください。
6.吸入後は口内に残っている薬を洗い流す為に、すぐうがいをしてください。

セロフロインヘラーは、気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患（慢性気管支炎・肺気腫）の諸症状の緩解に効果的です。主成分であるフルチカゾンプロピオン酸エステルとサルメテロールキシナホ酸塩は、吸入することによって気道を拡げて呼吸困難を改善し、炎症を抑えます。 持続時間は12時間です。

副作用としては、嗄声、頭痛、発疹、蕁麻疹、口腔咽頭カンジダ症、口腔及び咽喉刺激感（異和感、疼痛、不快感等）、感染症、筋痙攣などがあります。使用後、身体の異常を感じた場合は使用を中止し、お近くの医師にご相談ください。

本剤は既に起きている発作を軽減するものではありません。毎日定期的に吸引するようにしてください。また、吸引後に口の中に薬が残っていると副作用を招く原因となります。必ずうがいを行ってください。

次の方は慎重に使用してください。
・感染症の患者
ステロイドの作用により、症状を増悪するおそれがあります。

・甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺ホルモンの分泌促進により、症状を増悪するおそれがあります。

・高血圧の患者
α及びβ1作用により、血圧上昇を起こすおそれがあります。

・心疾患の患者
β1作用により、症状を増悪するおそれがあります。

・糖尿病の患者
グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により、症状を増悪するおそれがあります。

また、併用に注意が必要なお薬は以下の通りです。
・CYP3A4阻害作用を有する薬剤リトナビル、副腎皮質ステロイド剤
全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性があります。特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、リトナビルとの併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ってください。

・カテコールアミン系アドレナリン、イソプレナリン
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあります。発作時に頓用で用いる場合以外は過度に併用しないよう注意してください。

・キサンチン誘導体、ステロイド剤、利尿剤
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあります。

セロフロインヘラーの併用禁忌はありませんが、本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方、有効な抗菌剤の存在しない感染症の方、深在性真菌の方、結核性疾患の方は使用することができません。

直射日光の当たらない30度以下の涼しい場所に保管してください。また、子供の手が届かないように保管してください。