エリデルクリーム

アトピー治療の為のエリデルクリームは免疫抑制剤で、スイスのノバルティス社が開発しました。主成分のピメクロリムスは天然物質であるアスコミシンから抽出されたものであり、局所性カルシニューリン阻害剤として使用されている医薬品のグループに属します。人体の免疫系の作用を抑制することで、アトピー性皮膚炎のかゆみや赤みなどの症状を抑える効果があります。アトピー性皮膚炎は主に遺伝によって発症し、ダニや動物の汗や毛、花粉などの刺激によって皮膚に痒みや湿疹を生じます。エリデルクリームは皮膚が持っている免疫系を抑え、刺激の原因となるアレルゲン物質からの過剰なアレルギー反応を軽減します。また、関節リウマチの治療薬としても使用されます。皮膚の保湿剤としてヒルドイドと併用して使用すると良いでしょう。エリデルクリームはお顔やデリケートな部分に使用しても、皮膚が薄くなったり色が黒ずむこともないと言われているので、安心してお使いいただけます。

一日2回、かゆみや湿疹のある部分を清潔にした後、適量を塗ってください。ヒルドイドクリームなどの保湿剤と混ぜて使用することもおすすめです。

エリデルクリームはアトピー性皮膚炎だけではなく、関節リウマチにも効果があります。有効成分ピメクロリムスは、皮膚萎縮や表皮バリア機能障害などの副作用を引き起こさず、敏感肌の治療において高い有効性を示します。元々は骨髄や臓器移植をした患者への拒絶反応を抑える為に使われてきましたが、研究や症例によって近年では、アトピー性皮膚炎の症状を軽減することがわかり、実際の治療に積極的に使われるようになりました。また、皮膚感染症を抑制する為、末梢血管拡張、皮膚線条、視床下部・副腎系、下垂体抑制などがありません。

主な副作用には、灼熱感や一過性の局所刺激などがあげられます。使用後に異常があらわれた場合は、すぐに使用を中止し、お近くの医師にご相談ください。

下記のような方への非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）の使用は注意が必要となる場合があります。
・消化性潰瘍
・重篤な血液・肝・腎障害
・心機能不全
・アスピリン喘息
・妊娠末期
外用薬使用による母乳への影響は限りなく小さいと考えられますが、どちらを使用されるかは主治医とよく相談してご検討してください。

エリデルクリームの併用禁忌は、現在報告されておりません。

小さな子の手が届かない、直射日光が当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。容器は入れ替えは、品質が変わる恐れがある為、しないようにしてください。