シレスト

Janssen-Cilag Ltdが開発した経口避妊薬いわゆる避妊ピルがシレストです。飲み方は21日間の連続服用と7日間の休薬期間で1クールとなります。有効成分の卵胞ホルモン「ノルゲスチメート」と黄体ホルモン「エチニルエストラジオール」は、排卵を抑制し子宮頚管粘液の性状や組性を変化させることにより、精子が子宮内に侵入するのを防ぎ、子宮内膜の変化により受精卵の着床を抑制することで避妊効果があります。避妊目的のみならず、月経周期の安定やホルモンバランスの崩れによるニキビにも効果がある医薬品です。また、月経痛の痛みの元となる物質の生産を抑制するので、子宮内膜を薄くし月経痛の軽減や経血量の減少、月経周期を安定させる効果があります。数あるピルの中でも、シレストは1箱に3周期分（63錠）も入っているのでコストパフォーマンスの良いのが人気の秘訣です。正しく服用することで高い効果を発揮するので、飲み忘れには十分注意してご使用ください。

参考サイトについて

お薬ラボでは商品の説明書の和訳や以下のサイトなどを参考にして記載しております。
医療用医薬品：エチニルエストラジオール
Wikipedia：エチニルエストラジオール

生理開始から24時間以内に初回分を服用し、その後21日連続服用してください。なるべく毎日決まった時間に一日1錠を服用し、その後7日間休薬した後に29日目から次シートの服用を開始してください。通常、休薬期間中に出血があります。毎日継続して服用することで避妊効果が発揮されますが、飲み忘れてしまうと効果が低下してしまう可能性が高いのでご注意ください。前日飲み忘れてしまった際は、すぐに前日の飲み忘れ分を服用し、当日分は通常の時間に服用してください。ただし、2日以上飲み忘れてしまった場合は、今回のクールを中断し、次回月経を待って終わり次第服用を再開してください。食事とアルコールの影響は受けませんのでご安心ください。

シレストは、主成分ノルゲスチメートとエチニルエストラジオールの排卵を抑える効果を利用した経口避妊薬です。これらの主成分は黄体ホルモンと卵胞ホルモンとなっており、連続服用することで子宮内膜も変化し、受精卵の着床を阻害します。また、子宮頸管粘液の組性が変化することで精子の通過も阻止するのでより高い避妊効果のある低用量ピルとなっています。

副作用はピルの中でも比較的少ないと言われていますが、主な副作用には悪心・乳房緊満感・頭痛・嘔吐・下腹部痛などが報告されています。また、重篤な副作用としては血栓症が報告されています。下肢の急激な疼痛・腫脹・突然の息切れや胸痛・激しい頭痛・四肢の脱力・麻痺・構語障害・急性視力障害などの血栓症の症状が生じた場合は、直ちにシレストの服用を中止して、医師の診察を受診してください。

長期服用をする際は、6ヶ月ごとに検診を受けてください。現在治療中の疾病をお持ちの方や服用中のお薬がある方も担当の医師または薬剤師にシレスト服用開始前にご相談ください。また、以下のお薬はシレストの併用注意薬となります。併用して服用する際には注意が必要なお薬となります。
・副腎皮質ホルモン・三環系抗うつ剤・セレギリン塩酸塩
これらのお薬の代謝を抑制してしまう可能性があります。

・テトラサイクリン系抗生物質・ペニシリン系抗生物質
これらのお薬は腸内細菌叢を変化させ、本剤の腸肝循環による再吸収を抑制してしまう可能性があります。

・血糖降下剤
耐糖能を低下させ、血糖降下剤の効果を弱めてしまう可能性があります。

・HIVプロテアーゼ阻害薬・非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
エチニルエストラジオールのAUCが減少してしまう可能性があります。

・ラモトリギン
肝におけるラモトリギンのグルクロン酸抱合が促進されます。

・セイヨウオトギリソウ（セント・ジョーンズ・ワート）含有食品
この食品は薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促す恐れがあります。

ノルゲスチメートとエチニルエストラジオールに対して過敏症の既往歴のある方、35歳以上で一日15本以上喫煙する方、血栓性静脈炎・肺塞栓症・脳血管障害・冠動脈疾患またはその既往歴のある方、重篤な腎障害または肝障害のある方、高血圧の方、妊娠または授乳中、妊娠の可能性がある方などは、シレストを服用することができません。また、以下のお薬はシレストの併用禁忌薬となります。相性が悪く一緒に飲み合せすることができないお薬となります。
・オムビタスピル水和物
・パリタプレピル水和物
・リトナピル配合剤

高温多湿を避け、風の通る涼しい場所で保管してください。また、誤飲を避けるためにも小児の手の届かない場所で保管してください。