スポラル（イトラコナゾール）

スポラルの詳細

スポラルはトリアゾール系の抗真菌薬です。
有効成分イトラコナゾールが、真菌（カビ）の増殖を抑制します。
大手ヘルスケアカンパニーであるJohnson & Johnsonのグループ会社、Janssen-Cilagの商品です。

お薬の特徴

スポラルの有効成分は体内で酸化しにくく、効果が持続しやすいと言われています。
真菌が原因で引き起こされる白癬やカンジダ症などの感染症に対して、高い効果を発揮するお薬です。
患部が表面に出ている場合はクリームやジェル状の外用薬を、爪水虫（爪白癬）のように外用薬を浸透させにくい場合は内服薬を使用すると良いでしょう。

スポラルの服用方法

スポラルは症状により用法・用量が異なります。
詳細は専門の医師へ相談しましょう。

内臓真菌症（深在性真菌症）

成人の場合、一日1回100～200mgを食後に服用してください。
摂取量は年齢や症状によって適宜増減するものとします。
イトラコナゾール注射剤から切り替えた場合は、1回200mgを一日2回、食後に服用しましょう。

深在性皮膚真菌症

成人の場合、一日1回100～200mgを食後に服用してください。
摂取量は年齢や症状によって適宜増減するものとします。
スポラルの最大摂取量は一日200mgまでです。

表在性皮膚真菌症（爪白癬以外）

成人の場合、一日1回50～100mgを食後に服用してください。
爪カンジダ症及びカンジダ性爪囲爪炎に対しては、100mgを服用しましょう。
摂取量は年齢や症状によって適宜増減するものとします。
爪カンジダ症やカンジダ性爪囲爪炎の治療を目的として、6ヶ月程度使用を継続しても改善しなかった場合には、スポラルの服用を中止してください。

爪白癬（パルス療法）

成人の場合、1回200mgを一日2回、食後に服用してください。
1週間服用したら、その後3週間は休薬しましょう。
上記を1サイクルとして3サイクル繰り返してください。
摂取量は年齢や症状によって適宜増減するものとします。
なお、スポラルは抗菌薬であり、一旦変色した爪所見を回復させる効果は期待できません。
新たな爪が伸びてくるのを待ちましょう。

スポラルの効果

スポラルは、内臓真菌症（深在性真菌症）、深在性皮膚真菌症、表在性皮膚真菌症（白癬・カンジダ症）、爪白癬の症状改善に効果的です。
有効成分イトラコナゾールが、真菌の細胞膜を安定させるために必要なエルゴステロールの生合成を阻害することで抗菌作用を発揮します。

主な副作用

スポラルの主な副作用として、不整脈、下痢、嘔吐、めまい、肝機能異常、腹部腰背部痛、蕁麻疹、頭痛、倦怠感、貧血、発熱などが報告されています。
重篤なものでは、うっ血性心不全、肺水腫、肝障害、中毒性表皮壊死融解症、アナフィラキシー、間質性肺炎、低カリウム血症、偽アルドステロン症、黄疸、剥脱性皮膚炎などが報告されていますが、頻度は分かっていません。
身体に異常があらわれた場合、直ちに服用を中止して医療機関を受診してください。

スポラルの服用に注意が必要な方

これらの他にも、現在治療中の疾患などがある方は事前に必ずかかりつけの医師へ相談しましょう。

基本的な注意事項

スポラルを服用する前に、特定の疾患や既往歴に関する問診を十分に行いましょう。
服用期間中は、定期的に肝機能検査や血中電解質検査を実施してください。
ワルファリンと併用する場合は、プロトロンビン時間測定及びトロンボテストの回数を増やすなどの対処が必要です。
特定の場合を除き、イトリゾール内用液からの切り替えは行わないでください。

スポラルと併用できないお薬

記載している他にも多数の併用禁忌薬が報告されています。
詳細はこちらをご確認ください。

併用に注意が必要なお薬

記載している他にも多数の併用注意薬が報告されていますので、詳細は上記の参考サイトをご確認ください。
また、これらの他にも、常用しているお薬やサプリメントなどがある方は、事前にかかりつけの医師に相談しましょう。

高温・多湿の場所を避け、ライトや直射日光の当たらない冷暗所にスポラルを保管してください。
子供やペットの届かないところに保管してください。

参考サイトについて

お薬ラボでは、商品の説明書の和訳や以下のサイトなどを参考に情報を記載しております。

医療医薬品：イトラコナゾール

Wikipedia：イトラコナゾール

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