グリソビンFP

グラクソ・スミスクライン社（Glaxo Smith Kline）が開発した皮膚真菌症治療薬がグリソビンFPです。主に真菌（カビ）の繁殖を抑えて水虫やいんきんたむしなどの症状を治療するお薬で、以前日本でも処方されていたポンシルFPと同一成分グリセオフルビンが含まれた医薬品です。水虫は、一般的には患部がジュクジュクしてかゆくなるというイメージがありますが、かかとが硬くなったりする症状や、爪が変色したりするような症状も水虫の一種です。水虫の治療薬と言えば患部に塗布するタイプのものが主流ですが、グリソビンFPは内服薬なので、身体の隅々まで効果がいきわたり、効率よく全身の治療が可能となっております。水虫は放置すると患部から別の細菌が入り込んで、細胞が壊死する蜂窩織炎などの症状も引き起こす可能性があるので「水虫ぐらい…」と楽観視せず、しっかりと治療することが大切です。また、真菌に関しては人にうつる場合もありますので、ご家族や恋人などと触れ合う機会が多い場合は、早急に治療することをおすすめします。

参考サイトについて

お薬ラボでは商品の説明書の和訳や以下のサイトなどを参考にして記載しております。
医療医薬品：グリセオフルビン
Wikipedia：グリセオフルビン

グリソビンFP を服用する際は、一日1～2錠（250mg～500mg）を数回に分けて水またはぬるま湯で服用してください。体内の血中濃度を一定状態に保つ為、できる限り毎日同じ決まった時間に服用することを推奨します。食事などの制限は特にありませんが、アルコールとの併用は控えてください。

グリソビンFPに含まれているグリセオフルビンという有効成分には、真菌の増殖を抑える働きがあります。基本的に、真菌は細胞分裂によって徐々に増殖しますが、その際に紡錘糸というタンパク質を生成するのが特徴です。グリセオフルビンには、この紡錘糸を破壊して、真菌の増殖を抑制する働きがあり、細菌を死滅させる効果があります。更に、水虫などの原因となっている白癬菌の餌（ケラチン）に結び付き、菌を殺す作用があります。細菌の増殖と共に殺菌作用をもたらし、皮膚を正常な状態に戻す効果を期待できるでしょう。

副作用として、血管浮腫や光線過敏症、蕁麻疹、紅斑、発疹、消化器障害、めまい、頭痛、蛋白尿などがあらわれる方もいらっしゃいます。人によって症状は異なりますが、重篤な症状の場合だとSLE様症状、中毒性表皮壊死症、末梢神経炎、ポルフィリン症、錯乱、黄疸、肝機能障害などが生じる恐れがあります。万が一、このような症状があらわれた場合は直ちに服用を中止し、医師の診察を受けるようお願いします。

グリセオフルビンが含まれたお薬で過去に過敏症やアレルギー等の症状があらわれたことのある方はお控えください。その他に、肝臓機能障害のある方やポルフィリン症の方、妊娠または妊娠している可能性のある方など方はご自身の判断で決して服用しないようにしてください。どうしても服用したい場合は専門の医師または薬剤師に事前にご相談ください。

併用禁忌薬は特に報告を受けておりませんが、併用注意薬に関してはいくつかあります。クマリン系抗凝血剤やバルビツール酸誘導体は、効果が弱まってしまい、正しい治療ができなくなる恐れがありますのでご注意ください。また、避妊薬に関しても効果が弱まり、正しく避妊することができなくなってしまうこともあります。これらの薬を服用している方はかかりつけの医師に事前にご相談することを推奨しております。

高温・多湿、直射日光の当たる場所を避け、お子様の手が届かない範囲に保管してください。