フラジール（メトロニダゾール）

フラジールの詳細

フラジールは、有効成分メトロニダゾールを配合した感染症治療薬です。
サノフィ社（Sanofi Aventis）が開発を手掛けました。
感染症を引き起こす微生物のDNA（デオキシリボ核酸）合成を阻害します。
さらに、DNAの二重鎖を切断して分裂増殖を抑えることで、殺菌効果も期待できます。
2007年に適応症が追加され、日本国内でも広く利用されている優秀なお薬です。
現在では、トリコモナス症を治療する際の第一選択薬として用いられています。

トリコモナス症とは？

トリコモナス症に感染すると、男性は排尿痛や尿道炎、女性は泡立ったおりものや陰部の痛み・かゆみといったつらい症状があらわれるようになります。
自覚症状がない感染者も30～50％いると言われており、もし治療をせず炎症が進んでしまうと不妊症や早産、流産のリスクを高める為、早期の発見及び治療が大切です。

参考サイトについて

医療医薬品：メトロニダゾール

Wikipedia：メトロニダゾール

フラジールの服用方法

フラジールは年齢や症状などにより用法・用量が異なります。
詳細は専門の医師へ相談してください。

• トリコモナス症（腟トリコモナスによる感染症）
  成人の場合、通常1回250mgを一日2回、10日間服用してください。
• アメーバ赤痢
  成人の場合、通常1回500mgを一日3回、10日間服用してください。
  年齢や症状により適宜増減できますが、最大摂取量は1回750mgを一日3回までです。
• 細菌性腟症
  成人の場合、通常1回250mgを一日3回または、1回500mgを一日2回、7日間服用してください。
• 嫌気性菌感染症
  成人の場合、通常1回500mgを一日3～4回服用してください。
• 感染性腸炎
  成人の場合、通常1回250mgを一日4回または、1回500mgを一日3回、10～14日間服用してください。
  なお、服用時は抗微生物薬適正使用の手引きを参照して必要性を慎重に検討しましょう。

服用にあたって

フラジールの副作用によって末梢神経障害や中枢神経障害などの症状があらわれるケースがありますので、10日間以上に渡って継続使用する場合や、一日あたりの摂取量が1500mgを超える場合には、十分な経過観察を行ってください。

フラジールの効果

フラジールは、トリコモナス症やアメーバ赤痢を始めとした様々な細菌性感染症の治療に効果的です。
適応菌種や適応症の詳細はこちらをご確認ください。

主な副作用

フラジールの主な副作用として、発疹、下痢、吐き気、味覚異常、発熱、頭痛、うつ病、浮動性めまい、疲労、しびれ感などが報告されています。
重篤なものでは、末梢神経障害、中枢神経障害、無菌性髄膜炎、中毒性表皮壊死融解症、急性膵炎、白血球・好中球減少、肝機能障害、QT延長、出血性大腸炎などが報告されていますが、頻度は分かっていません。
これらの他にも、身体に異変を感じた場合は服用を中止し、お近くの医師や薬剤師にご相談ください。

服用時の注意事項

フラジールを服用する際は、必ず事前に感受性の確認を行ってください。
その上で、対象の疾患の治療に必要な最小限度の服用期間を設定しましょう。
副作用の発現に注意し、定期的に血液検査や肝機能検査などを受診してください。
他の感染症治療薬と併用する場合、併用する治療薬の服用方法や注意点などもしっかりと確認しましょう。
服用期間中の飲酒はお控えください。

フラジールの服用に注意が必要な方

これらの他にも、現在治療中の疾患などがある方は事前に必ずかかりつけの医師に相談してください。

フラジールの併用禁忌薬

フラジールの併用禁忌薬は、現在報告されておりません。

併用に注意が必要なお薬

これらの他にも、常用しているお薬やサプリメントなどがある方は、事前にかかりつけの医師に相談してください。

高温・多湿の場所を避け、直射日光の当たらない所に保管してください。
子供やペットの届かないところに保管ししっかりと管理してください。