サインバルタ

サインバルタの詳細

サインバルタはSNRI系の抗うつ剤です。
140年以上もの歴史を持つ大手製薬会社イーライリリー社で開発されました。
うつ症状の改善や、特定の疾患に伴う陣痛の軽減などが見込めます。

お薬の特徴

サインバルタには、有効成分としてデュロキセチンが配合されています。
従来の抗うつ剤（SSRI系）は脳内のセロトニンの再取り込みだけを阻害するものでしたが、本剤は同時にノルアドレナリンに対しても有効です。
これらの濃度を高めることで、気分を落ち着けたり意欲を向上させたりする効果を発揮します。

サインバルタは、症状により用法・用量が異なります。
詳細は専門の医師や薬剤師へご相談ください。

うつ病、うつ状態、糖尿病性神経障害に伴う疼痛の場合

通常、成人は一日1回、朝食後に40mgを水やぬるま湯と一緒に服用してください。
飲み始めは一日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて一日20mgずつ増量しましょう。
尚、効果が不十分と感じた際は、最大で一日60mgまで増量することが可能です。

慢性腰痛症に伴う疼痛、変形性関節症に伴う疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛の場合

通常、成人は一日1回、朝食後に60mgを水やぬるま湯と一緒に服用してください。
飲み始めは一日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて一日20mgずつ増量しましょう。

サインバルタの効果

サインバルタは、うつ病及びうつ状態の改善に効果的です。
有効成分デュロキセチンが、神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの濃度を高めることで気持ちを落ち着かせます。
また、特定の疾患（糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症）に伴う陣痛の改善効果も期待できます。

主な副作用

サインバルタの主な副作用として、下痢、嘔吐、倦怠感、精神神経障害、耳鳴り、光線過敏反応、緑内障、動悸、失神、高血糖などが報告されています。
重篤なものでは、セロトニン症候群、悪性症候群、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群（SIADH）、痙攣、肝機能障害、肝炎、黄疸、皮膚粘膜眼症候群（Stevens-Johnson症候群）、アナフィラキシー反応、高血圧クリーゼ、尿閉などが報告されていますが、頻度は分かっていません。
これらの他にも、服用後に気になる症状があらわれた場合には、直ちに医療機関を受診してください。

サインバルタの服用に注意が必要な方

これらの他にも、現在治療中の疾患などがある方は、サインバルタの服用前に必ずかかりつけの医師へご相談ください。

基本的な注意事項

うつ症状を有する方には希死念慮があり、自殺企図の恐れがあることを常に念頭に置いてください。
それに伴い、サインバルタ服用前後及び服用期間中は万全の体勢で経過観察を行いましょう。
専門の医師へ指示を仰ぎ、必要に応じて各種検査を実施してください。
自殺目的での過剰摂取を防ぐ為、自殺傾向が認められる方が処方する場合には、1回分の処方日数を最小限に留めるようにしましょう。
服用後に何らかの副作用が見られた場合、適切な処置を取って様子を窺い、問題があれば直ちに専門の医師へご相談ください。
副作用で眠気やめまいが生じる可能性がありますので、服用後の自動車の運転や危険作業は控えましょう。
突然、サインバルタの服用を中止すると、離脱症状があらわれるケースがあります。
様子を見ながら徐々に服用量を減らしていくようにしてください。

サインバルタと併用できないお薬

モノアミン酸化酵素（MAO）阻害剤との併用により、高熱や全身の痙攣、昏睡状態などの症状があらわれたケースが報告されております。

併用に注意が必要なお薬

これらの他にも、常用しているお薬やサプリメントなどがある方は、事前にかかりつけの医師に相談してください。

高温・多湿の場所を避け、ライトや直射日光の当たらない冷暗所にサインバルタを保管してください。
子供やペットの届かないところに保管してください。

参考サイトについて

お薬ラボでは、商品の説明書の和訳や以下のサイトなどを参考に情報を記載しております。

医療用医薬品：デュロキセチン

Wikipedia：デュロキセチン