クロトリマゾール

インドの大手製薬会社のグレンマーク社が開発・販売したクロトリマゾールは、イミダゾール系の抗真菌剤です。「カンジダは自分で治せる」というTVコマーシャルを見たことがある方も多いかと思いますが、日本でも販売・処方されているエンペシドと同じ成分が含まれた医薬品で、直接患部に塗布する外用薬になります。主に幅広い皮膚真菌症に効果があります。そもそも真菌とは、足の指の間や性器周辺、乳房の下など、身体の皮膚同士が重なり触れ合い、湿度が高くなってしまっている部分に住み着きやすい菌（カビ）です。真菌のほとんどは、表皮の最も外側の層（角層）のみに生息し、それより深い所には侵入しませんが、皮膚がこすれ合う部分が多い肥満の方や糖尿病の方は、これらの感染症にかかりやすい傾向があります。クロトリマゾールは、それらの原因となる真菌の増殖・発育を阻害して治療してくれます。身体の抵抗力が落ちたときにかかりやすいカンジダ症の治療のみならず、男性でももちろん、幅広い治療薬として使用できるので、家庭に一本置いておくと便利な商品になります。

参考サイトについて

お薬ラボでは商品の説明書の和訳や以下のサイトなどを参考にして記載しております。
医療医薬品：クロトリマゾール
Wikipedia：クロトリマゾール

一日に2～3回程度、清潔にした患部にクロトリマゾールを適量塗ってください。お風呂やシャワー後に水分を十分に拭き取った後、塗布すると効果が出やすくなります。症状が出ている箇所だけに塗るのではなく、周辺部分にもしっかりと広めによく塗りつけることで効果を発揮します。

本剤は白癬（足部白癬、頑癬、斑状小水疱性白癬）、カンジダ症（指間糜爛症、間擦疹、乳児寄生菌性紅斑、皮膚カンジダ症、爪囲炎）、癜風などに効果があります。商品名でもある有効成分のクロトリマゾールが、真菌症の原因であるエルゴステロールを阻害しテストステロン血中濃度を低下させ、真菌増殖を抑えます。

稀にですが副作用として、刺激感や皮膚炎、発赤や紅斑、びらんや丘疹などがあります。 万が一、これらの症状が出てしまった際は直ちに使用を中止してください。使用を止めても症状が変わらない場合は、お近くの病院に相談してください。また使用すればするほど、治療効果が高まったり治療期間が短くなるようなことはありません。必ず用法用量を守って正しく使用してください。

著しいびらん面には使用しないでください。本剤を高い頻度で使用したり、過剰に患部以外にも塗布してしまうと皮膚の炎症を起こす原因となりますのでご注意ください。クロトリマゾールは刺激の強い外用医薬品なので、患部に傷やただれなどがある場合は痛みやしみたりする場合があります。また、口や目に付着すると、強い痛みや赤みが発生する場合があります。使用の際は十分に注意をして、万が一付着した場合は速やかに水で洗い流した後、かかりつけ医師にご相談ください。途中で使用を止めてしまうと、残った真菌が症状を引き起こし、再発する可能性がありますのでご注意ください。

併用禁忌薬として指定されている医薬品は特にありません。しかし、重い肝臓病や心臓病の方、有効成分のクロトリマゾールに過敏な方は注意が必要になります。心配な持病や症状をお持ちの方や薬を服用中の方は、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。

高温多湿を避け、涼しい場所に保管してください。また、小児の手に届かない所に保管し、表示されている使用期限をお守りください。