バルトレックス

バルトレックスの詳細

バルトレックスは、GSKファーマ社が製造・販売している抗ウイルス薬です。
一般的に、ウイルスは自身のDNAを複製しながら増殖していきます。
本剤の有効成分バラシクロビルには、DNAの複製に必要な酵素DNAポリメラーゼの働きを阻害する作用がある為、症状の進行を抑制することができるのです。

ヘルペスについて

ヘルペスは性行為が原因で伝染する病気だと考えられがちですが、実際には性行為を行っていなくても、日常生活の中でウイルスに感染し、口の周りや皮膚などがただれてしまうことがあります。
人によっては、感染してもそれがヘルペスだとは分からずに、吹き出物が悪化しただけだと考えて放置してしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、そのような状態を放っておくことで症状が悪化し、顔中にウイルスが広がって帯状疱疹などに繋がる恐れもありますので、早めの治療が肝心です。

バルトレックスは、用途により服用方法が異なります。
以下は、成人が摂取する場合の目安です。

単純疱疹

1回につき500mgを、一日2回服用してください。
なお、本剤の服用後も改善の兆しが見られない場合や、症状が悪化した場合（初発型性器ヘルペスを除く）には、他の治療方法への切り替えを検討しましょう。

造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症（単純疱疹）の発症抑制

1回につき500mgを一日2回、造血幹細胞移植施行7日前～施行後35日まで服用してください。

帯状疱疹

1回につき1000mgを、一日3回服用してください。
皮疹出現後5日以内を目安に飲み始めるようにしましょう。
なお、本剤の服用後も改善の兆しが見られない場合や、症状が悪化した場合には、他の治療方法への切り替えを検討しましょう。

水痘

1回につき1000mgを、一日3回服用してください。
皮疹出現後2日以内を目安に飲み始めるようにしましょう。
なお、本剤5～7日間服用しても改善の兆しが見られない場合や、症状が悪化した場合には、他の治療方法への切り替えを検討しましょう。

性器ヘルペスの再発抑制

1回につき500mgを、一日1回服用してください。
免疫機能が正常な方に限り、バルトレックスの服用期間中に症状の再発が見られた場合には、摂取量を最大で一日2回に変更できます。
ただし、経過を見ながら元の摂取量へ戻すことを念頭に置きましょう。
詳細は、医師や薬剤師へご相談ください。
本剤を1年間服用した後、継続の必要性について再度ご検討ください。

バルトレックスの効果

バルトレックスは、ウイルスによる感染症の治療及び再発抑制に効果的です。
有効成分バラシクロビルが、ウイルスのDNA複製を阻害して増殖を防ぎます。

主な副作用

バルトレックスの主な副作用として、下痢、嘔吐、めまい、頭痛、蕁麻疹、光線過敏症、意識低下、腎機能障害、排尿困難、尿閉などが報告されています。
重篤なものでは、アナフィラキシー、汎血球減少、無顆粒球症、急性腎障害、精神神経症状、中毒性表皮壊死融解症、呼吸障害、間質性肺炎、黄疸、急性膵炎などが報告されていますが、頻度は分かっていません。
これらの他にも、身体に異常を感じた場合は速やかに服用を中止し、医療機関を受診してください。

バルトレックスの服用に注意が必要な方

これらの他にも、現在治療中の疾患などがある方は事前に必ずかかりつけの医師に相談してください。

基本的な注意事項

腎機能障害がある方の服用に関しては、クレアチニンクリアランスの値に応じて用法・用量が変動する場合がありますので、かかりつけの医師にご相談ください。
バルトレックスの服用後は、副作用の発現に注意が必要です。
特に、意識障害があらわれる可能性を十分に考慮し、自動車の運転、高所作業、機械の操作といった危険作業は控えましょう。

バルトレックスと併用できないお薬

バルトレックスの併用禁忌薬は、現在報告されておりません。

併用に注意が必要なお薬

これらの他にも、常用しているお薬やサプリメントなどがある方は、事前にかかりつけの医師に相談してください。

高温・多湿の場所を避け、ライトや直射日光の当たらない冷暗所に保管してください。
子供やペットの届かないところに保管してください。
分割した錠剤は清潔な状態で保管し、なるべく早く服用してください。

参考サイトについて

お薬ラボでは、商品の説明書の和訳や以下のサイトなどを参考に情報を記載しております。

医療用医薬品：バラシクロビル

Wikipedia：バラシクロビル

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