アルダクトン

アメリカのファイザー社（Pfizer）が開発したアルダクトンは、抗アルドステロン性の利尿剤で、服用すると血圧を下げて尿の中に存在するナトリウムの排泄量を増やします。利尿剤は腎臓に作用して、余計な水分やナトリウムなどの老廃物を、尿と同時に対外へ排泄させることが目的とされたお薬です。人は年齢を重ねることで腎臓などの機能が低下し、体内の老廃物を排出しにくくなってしまいます。その結果、身体がむくんだり体重の増加にもつながり、病気の原因となってしまいます。利尿剤と聞くと、尿が出やすくなるだけのお薬と認識されがちですが、実際は尿と同時に体内に溜まっている不要な老廃物を取り除いてくれるのです。但し、利尿剤を服用すると、利尿作用によって体内のカリウムが不足するので、低カリウム血症になる可能性があります。アルダクトンは他の利尿剤と比べて降圧作用がそれほど強くないので、低カリウム血症になりにくいとされていますが、万が一に備えてクエン酸カリウムとの併用をおすすめします。また、アルダクトンを服用の際は、水分の補給を普段より意識していつでも尿を排出できる環境で使用するように心掛けてください。

むくみの解消や血圧を下げたい時に、水またはぬるま湯で服用してください。アルダクトンの用量は、1日半錠～1錠（50～100mg）までとなります。24時間以上経過すれば連日の服用は可能ですが、症状や体調の様子を見ながらご自身で調整して服用してください。食事に関しての制限などは特にありませんので、食前でも食後でもお好きなタイミングで服用してください。飲酒後に服用しても問題はないとされていますが、飲酒量が多いと思わぬ事故につながる可能性がありますので十分に注意してください。

アルダクトンは、利尿作用によって身体のむくみの解消・高血圧を治療する効果が得られます。有効成分であるスピロノラクトンは、排尿の量を増加させて、体内に溜まっている不要な水や塩分（ナトリウム）を尿と一緒に排出させます。これにより血圧が下がり心臓に対しての負担も緩和されて、身体のむくみを解消してくれます。効果の持続時間は、2～3時間となっています。

主な副作用は、食欲不振や性欲減退や悪心などの症状がありますが、他の利尿剤と比べて、極度のカリウム不足に陥る危険性は低いので、比較的安心して服用することができます。しかし、服用してから明らかな異常を感じた場合は、すぐに服用を止めてお近くの病院に相談してください。

体液中のナトリウムやカリウムが不足している方や高カリウム血症の方、無尿の方、肝性昏睡の方、アジソン病の方、アルダクトンに対して過敏症の既往歴がある方は服用しないでください。本剤は体内の老廃物を尿と一緒に排出させることで身体のむくみを解消しますが、ダイエット目的で使用するのは止めてください。

本剤は医薬品なので併用禁忌があります。タクロリムス・エプレレノン・ミトタンを投与中の方は、高カリウム血症を引き起こす可能性や、アルダクトンの本来の効果を阻害してしまう可能性があるので、服用しないでください。他の降圧剤・ACE阻害剤・カリウム製剤・アリスキレン・ノルエピネフリン・乳酸ナトリウムなどは飲み合わせの悪く、身体に悪影響を及ぼす可能性があるので、これらのお薬を服用している方は服用前に必ず医師に相談してください。その他にも常用しているお薬がある方、病気を治療中の方、持病をお持ちの方は、服用する前に担当の医師に必ず確認してください。

アルダクトンは、直射日光の当たる場所は避けて冷暗な場所で保管してください。また、誤飲防止の為、小さなお子様やペットの手が届かない場所に保管してください。