クエチアピン

Apotexのクエチアピンは、先発医薬品セロクエル錠のジェネリックで、統合失調症の治療に使われている抗精神病薬（非定型抗精神病薬）です。統合失調症とは、脳内の神経伝達物質が異常を起こし、情報伝達物質であるドパミンなどが上手く働かなくなる状態です。治療には、ドパミンなどが過剰に分泌したり不足したりを繰り返す症状を改善し、分泌バランスを保つ必要があります。クエチアピンの有効成分クエチアピンフマル酸塩には、ドパミンとセロトニンの分泌を抑える働きがあり、脳内の情報伝達系の混乱を改善して思考や感情をコントロールする効果があります。また、「躁」と「うつ」を繰り返す双極性障害に対しても効果が期待できます。クエチアピンは、これまでの抗精神病薬に多く見られた錐体外路症状（ふるえ、こわばり）や、高プロラクチン血症（生理不順、乳汁分泌）の副作用があらわれにくい傾向があるほか、情動安定化作用や再発予防効果が期待できるので長期の維持療法に適しています。

クエチアピンを一日2～3回、25mgずつをコップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲んでください。状態に応じて最大150～600mgまで増量が可能ですが、一日に750mgを超えて飲まないでください。

クエチアピンは、気持ちの高ぶりや不安感を鎮める効果があり、統合失調症や双極性障害（躁うつ病）の治療に使われます。精神神経用剤と呼ばれるグループに属するお薬で、脳内の神経伝達物質の受容体に作用してそのバランスを整えます。

主な副作用としては眠気、不眠、立ちくらみ、口や喉の渇き、倦怠感、脱力感、便秘、痙攣、不安、イライラなどがあります。また、重大な症状としては、高血糖や糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、低血糖、悪性症候群、横紋筋融解症、痙攣、白血球減少、肝機能障害、黄疸、肺塞栓症などがあります。異常を感じた際はすぐに医師の診察を受けてください。

飲み忘れた場合は、決して2回分を一度に飲まずに、気がついた時に1回分を飲んでください。ただし、次の飲む時間が近い場合は1回飛ばして、次の時間に1回分を飲んでください。過量使用時は、傾眠（刺激がないと眠ってしまう）、鎮静（活動量や発話量が少なくなる、眠り込んでしまう）、頻脈（めまい、動悸、胸の不快感、気を失う）、低血圧などの症状があらわれる可能性があります。いくつかの症状が同じような時期にあらわれた場合は、使用を中止し、ただちに受診してください。喉が異常に乾いて水をたくさん飲んでしまうときは、血糖値が高くなっている可能性がある為、医師にご相談ください。また、脱力感やけん怠感、冷や汗、ふるえ、眠気などの症状があるときは、血糖値が下がっている可能性がある為、ご注意ください。アルコールと一緒にクエチアピンを飲むと、眠気やふらつきなどの副作用が出やすくなってしまいます。飲酒はできるだけ控えてください。

次の方はこのお薬を使用することはできません。

• 昏睡の状態にある方
• バルビツール酸誘導体などの中枢神経抑制剤の強い影響下にある方
• 糖尿病の方、または過去に糖尿病と診断されたことがある方

アドレナリン（アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く）は、セロクエル・ジェネリックの併用禁忌薬です。また、併用に注意する薬としては、中枢神経抑制剤、アルコール、CYP3A4誘導作用を有する薬剤（フェニトイン、カルバマゼピン、バルビツール酸誘導体、リファンピシン）、強いCYP3A4阻害作用を有する薬剤（イトラコナゾール）、CYP3A4阻害作用を有する薬剤（エリスロマイシン）です。

小児の手の届かない、直射日光を避けた場所へ保管してください。